雨宮夕のブログ

音楽と映画と読書と、ひたすらぐうたらする日常

就活で人生が決まるわけないのに、それでもやっぱり人生の分岐点であり、まだピチピチの大学生に耐えられるイベントではない

雨宮です。

もう一度言います。

就活で人生が決まるわけないけど、それでもやっぱり人生の分岐点であり、まだピチピチの大学生に耐えられるイベントではない。

 

先日ビルの陰で、誰かと話しながら嗚咽を漏らしている就活生らしき女の子を見かけ、胸を痛めたばかりで。

もちろん企業にとっては優秀でこれからの弊社を向上させてくれるような新入社員が欲しい、これは分かる。

頑張って自己PRをしていい会社に入りたい。これも分かる。

 

でも多分みんなが似たようなリクルートスーツを着て、企業の欲しがるような答えを準備して答え、バブル期に電話一本で会社に入れたような時代に就職した役員がいる中、好戦的な視線に耐えた。向こうもニコニコして「これはいけるかもしれない」とドキドキしながら翌日メールボックスを開く。

 

慎重に選考いたしました結果、残念ながら不採用となりました。

誠に心苦しい限りですが云々…。

 

何度似たような文を読んだのか思い出すのもしんどい。

というより、末筆ながら○○様の今後のご健闘をお祈り申しあげるなら内定ください。

 

運とか、面接官との相性とか、縁とか言うけど結局学歴なんじゃないか、いやそもそも自分は社会に必要とされない人材なのだろうか、だって考えてみれば運動経験だってコミュニケーション能力だって私以外にも…なんて思い始めると自信がなくなってくる。

 

誠意がある人は目を見れば分かります、なんて採用担当は言っていた。自分も行きたかった会社なのだからキラキラした目をしているはずなのになぜ。

 

ってところまで容易く想像できますね。

 

名前は分からないけど、泣いてた女の子、全国のまだ不安でいっぱいの就活生、頑張ってほしい。いや頑張っている。負けないでほしい。

面接官もかつては学生だったのだし、人間数年くらいでそう変わらない。

なんなら面接官より就活生の方が大人な対応できているかもしれない。

 

「なぜこれほどまでに丁寧に愛想よく良さを伝えてあげているのに私のよさが分からないのか?」

なんて考えながら面接官の瞳の奥をのぞき込んであげる。

目をそらしたら食べられます。

 

ニーチェも言っていた、

“Beware that, when fighting monsters, you yourself do not become a monster… for when you gaze long into the abyss. The abyss gazes also into you.”
怪物と戦う者は、その過程で自分自身も怪物になることのないように気をつけなくてはならない。
深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ。

 

のぞかれっぱなしはフェアじゃあないッッッ!!!

あともうちょっとの辛抱だよ。たまには甘いものとか、温泉とか、友達と愚痴大会するとか、自分をもっと甘やかそう。

 

っていう名もなき女の子への言葉でした。

泣いてもいいけど、元気になってね。